家族の話をします。
灯台下暗し。近すぎるとわからないことが多いです。
丁度東北の地震の前年に、仕事で大阪から東京に転勤になったときのことです。しばらくは実家の近くで夫婦で住んでいましたが、奥さんが里帰りして
約4年ぶりに実家に転がり込むことになりました。
一人暮らし→夫婦で同居→一人暮らし→実家住まい
という形で住まいを変えていきましたが、久々に住む実家はナント居心地悪いこと。反抗期もとっくに過ぎていましたが、母にも祖母にも冷たく当たってしまいました。実家住まいしたのは1年足らずでしたが、この時あんな悪態をついてしまったことは後悔しています。
実家住まいからまた大阪に転勤し、
2年後に祖母はなくなりました。
あとで母から見せてもらった私宛の遺書に
「お母さんに優しくしてね」とだけ書いてありました。。。
それ以来、今まで苦労させた分母には優しくしようと心がけ、優しくするのが自然になってきました。
中々変わらなかった自分が、祖母の遺書によって変わる。文字がもたらす力は偉大です。
記憶はどうしても時間と共に風化していくものですが、ふとした瞬間に舞い戻ってくることがあります。
そんなエピソードも記録としてのこしておきます。
先日図書館に行った折に、コロナウイルスの影響で閉館しておりました。ヨシっ、本屋で買おうと思い、Twitterで紹介された本を見ながら探していました。
そこで見つけたのは
小川糸さんの「ツバキ文庫」
店頭に並んでいたツバキ文庫は最後の1冊となっており、買うの少し迷いましたが、、、勢いで購入しました。
内容把握もしていなかったですが、
読み進めていくうちに、主人公の祖母であり代筆の師匠でもある「先代」が自分の祖母にしか見えなくて仕方があリませんでした。
祖母は習字を嗜んでおり、時折自宅で企業向けの表彰状を書く姿を見かけました。最近たまたま母にその話をしたときに、表彰状の他にも歌舞伎俳優の年賀状の代筆も行っていたことを教えてくれました。
まるで、祖母がツバキ文庫を買うように導き、「思い出してね」と私に伝えているように感じました。
同時に、祖母にしてあげたかったことがツバキ文庫のストーリーと共に押し寄せ、目から熱いものが、、、
近すぎるとわからない。遠く離れてしまうとわかる。
一緒にいた時は知らなかったことをもっともっと知りたい。早く祖母の墓参りしたい。今はそんな気分です。
そんな気分にさせてくれた
「ツバキ文庫」には感謝しかないです。
失敗13から学んだこと:
【失ってからでは遅い。失う前に目の前の暖かい光を感じよう】
以上ドヤツエでした。






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